ページ番号 C1006279 更新日 令和5年3月31日
堤貝塚は、縄文時代後期(約3500年前)の遺跡である。規模が大きく、保存状態も良好な貝層が今も地下に残っており、神奈川県でも有数の貝塚として平成4年に県指定史跡となった。この貝塚を残したムラは大規模と考えられ、当時の生活を知る上で、とても貴重な遺物群が多量に含まれていることが分かった。貝塚はダンベイキサゴが主体で、バイやカキの他、鹿角(ろっかく)製のモリや釣針、魚骨、イノシシやイルカなどの獣骨類が出土した。また石斧、木の実などをすりつぶす石皿や磨石(すりいし)、網の重りにする石錘(せきすい)や土錘(どすい)なども多く出土した。
この土器は、昭和37年の調査で発見された堀之内1式期の特徴をもつ朝顔形の深鉢で、考古学の概説書などにも同時期の典型として紹介されてきた。茅ヶ崎の縄文時代を語るには欠かせない土器であり、考古遺物としては初めて重要文化財に指定された。
土器の文様は、外面の上半部を鎖状の隆帯で区切り、S字状の渦巻き紋が棒状具で丁寧に充填(じゅうてん)されている。文化資料館に常設展示されている。
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